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翻訳後にDTPが必要な理由とは?業者を選ぶ際の注意点とは
DTPという言葉をご存知でしょうか?DTPとは「Desktop Publishing(デスクトップ・パブリッシング)」の略で、印刷物のレイアウト調整をパソコン上で行う作業のことです。
一見、翻訳とは何の関係もないように思えますが、翻訳後のドキュメントの見やすさや品質を確保するためにはDTP作業が欠かせません。本記事では、翻訳後にDTPが必要な理由を解説し、DTPサービスの選び方や費用についても詳しくご紹介します。翻訳後のDTPサービスをご検討の方はぜひ参考にしてください。
翻訳後にDTPが必要な3つの理由
それではなぜ、翻訳後のDTP作業が必要になるのでしょうか?必要な理由は、主に次のとおりです。
- 複数言語で視覚的に一貫した品質を確保するため
- 資料によって複雑なフォーマットがあるため
- 資料の読みやすさと使用感を向上させるため
複数言語で視覚的に一貫した品質を確保するため
同じ内容のドキュメントでも、使用する言語によって文章の長さやレイアウトが変わることがあります。例えば、日本語から英語に翻訳すると、文章全体の文字のサイズや行間の違いに加え、文字数が増えるため、翻訳前は1ページに収まっていた内容が、翻訳後には2ページに渡ることがあります。
また、ターゲット地域に適さないフォントを使用することで文字化けが発生する問題もあります。この問題は、対象地域の言語や文化に適したフォントを選定することで解決できます。
さらに、改行位置が不適切な場合、本来の意味が変わってしまうこともあります。このような場合、音節の区切りに「-(ハイフン)」を挿入する「ハイフネーション」と呼ばれる調整を行い、適切な改行位置を設定し、誤解を防ぐことができます。
こうした言語ごとの見た目のばらつきを防ぎ、ドキュメントの品質を高めるためには、翻訳後のDTP作業が欠かせません。
DTPでは各言語に合わせて文章やレイアウトを調整し、視覚的に一貫した品質を確保することができます。
資料によって複雑なフォーマットがあるため
企業のドキュメントには、グラフや図表を含むマーケティング資料や製品マニュアル、ユーザーインターフェースなど、複雑なフォーマットが用いられることが多くあります。
これらの資料は情報の見やすさや使いやすさを考慮して作成されているため、単純に文章を翻訳するだけでは十分とは言えません。DTP作業によってレイアウトを最適化することで、情報の理解度や使用感が向上します。
資料の読みやすさと使用感を向上させるため
翻訳で重要なことは文章の理解のしやすさですが、DTP作業を行うことで実際の資料に落とし込んだときの視覚的な「見やすさ」や操作面の「使いやすさ」も確認する必要があります。
DTPを行うことで、翻訳後のドキュメントが見やすく、違和感のない仕上がりとなり、最終的な資料の品質向上につながります。
翻訳後のDTPサービスを選ぶ際の注意点
DTPサービスはさまざまな企業が提供していますが、品質は大きく異なります。満足のいくDTPサービスを選ぶためには、以下の3点に注意しましょう。
- 多言語DTPの実績が豊富な会社を選ぶ
- 使用するソフトウェアやデータの形式の互換性を確認する
- ネイティブスピーカーやデザインに精通した確認体制があるか
多言語DTPの実績が豊富な会社を選ぶ
自社で使用する予定の言語を含め、多言語DTPの実績が豊富な会社かどうかを確認してください。
日本語のドキュメントと外国語のドキュメントとでは、DTP作業を行う上で意識すべきレイアウト、デザインの特徴は大きく異なります。
実績が豊富ではない会社に依頼すると、思った通りの仕上がりにならない可能性があるため、注意が必要です。
使用するソフトウェアやデータの形式の互換性を確認する
DTPで使用される一般的なソフトウェアには、文章とレイアウトに使用するInDesignやFrameMaker、画像作成に使用するIllustratorやPhotoshopがあります。依頼先のDTPツールが自社で使用しているソフトウェアやデータ形式と互換性があるかを必ず確認しましょう。
もし異なるツールを使用している場合、データ形式の変換が必要になり、追加の作業が発生する可能性があります。また、変換に伴って不具合が生じるリスクもあるため、最初から同じツールを使用することで作業をスムーズに進められます。そのため、互換性の確認は非常に重要です。
ネイティブスピーカーやデザインに精通した確認体制があるか
一見、翻訳したドキュメントに問題がなく見えても、ネイティブスピーカーが確認すると違和感がある場合があります。
またデザインに関しても同様で、細かい部分の差が視認性に大きな影響を及ぼす可能性もあるため、デザイン担当者による最終確認も不可欠です。
翻訳後のDTPにかかる費用
翻訳後のDTPにかかる費用は、依頼内容や条件によって大きく変動します。
一般的に、以下の要素が費用に影響を与えます。
- 元のデータ(ローデータ)の有無
- デザインの複雑さ
- ページ数
- 言語の組み合わせ
- 画像処理、組版などの作業量
具体的な費用を知るには、見積もりを依頼する必要があります。複数の企業に問い合わせて比較検討することをおすすめします。ただし、価格だけで判断せず、自社の要件や期待する品質に合ったサービスかどうかを確認することが重要です。
費用を抑えるポイント
翻訳後のDTP工数と費用を節約する方法として、翻訳を上書きした後にDTP作業が行える「元のデータ(ローデータ)」を翻訳会社に支給することをおすすめします。例えば、InDesignで作成したドキュメントの場合、PDF形式ではなく、InDesign形式のデータを支給することが理想です。なぜなら、元のデータが無い場合、翻訳会社がデザイン作成から始める必要があり、その分コストが増加する可能性があるからです。
\適切なデータを提供することで、作業効率が向上し、結果的に費用を抑えることができます。
多言語DTPを依頼するならインフォトランスがおすすめな理由
インフォトランスが提供する翻訳後の多言語DTPサービスが選ばれる理由は以下の3点です。
- 翻訳業務に加えてDTPデータ編集から印刷業務まで対応している
- 翻訳とDTPソフトフェアの連携で効率化
- 40ヵ国以上の現地在住のネイティブスピーカーによる対応
翻訳業務に加えてデータ編集から印刷業務まで対応している
インフォトランスは、翻訳業務に加えてDTPを含むデータ編集から印刷業務まで一貫して対応可能です。印刷会社とDTP会社が別々だと、コミュニケーションミスによるトラブルが発生することもありますが、インフォトランスならその心配はありません。
当社は印刷物を広く扱う株式会社広真のグループ企業です。グループ内に印刷会社を有しているため、翻訳業務だけでなく、DTP作業から印刷業務まで一気通貫でご対応いたします。
翻訳とDTPソフトウェアの連携で効率化
マニュアル等のローカライズでは、単純に翻訳文を入れ替えるだけでは、DTP作業時に文字化けや構造エラーなどさまざまなトラブルが発生します。
インフォトランスでは、多国語環境に精通した翻訳・DTPスペシャリストたちが、これらの問題に迅速に対応。お客様から高い評価を受けています。
多国語展開の場合は、DTPアプリケーション側のレイアウト情報やタグ情報を保持したまま、Tradosなどの翻訳支援ツール(CATツール)で翻訳データにコンバート(変換)できるため、その後のDTP作業は、簡単なレイアウト調整で済みます。翻訳期間だけでなくDTP作業も効率化できることで、データ作成期間をより短縮できます。
40ヵ国以上の現地在住のネイティブスピーカーによる対応
翻訳サービスや多言語DTPでは、翻訳後のドキュメントが現地の人々にとって自然で読みやすい表現になっていることが非常に重要です。
インフォトランスは、厳しい選考を通過した40ヵ国以上の現地在住ネイティブスピーカーと連携し、翻訳業務を行っています。これらの翻訳者を欧州拠点のコーディネーターが一元管理することで、高品質な翻訳を提供するとともに、短納期かつ合理的な価格を実現しています。
まとめ
翻訳後にDTPが必要な理由は、ドキュメントを「見やすく」、「使いやすく」仕上げるためです。言語ごとに文章の長さや構造が異なるため、適切なレイアウト調整翻訳で重要なことは文章の理解のしやすさやデザインの最適化を行うことで、視認性を高め、直感的に理解しやすいドキュメントを作成することが重要です。
また、現地の文化や言語に詳しいネイティブスピーカーの確認や、デザインに精通した担当者による細部の調整を加えることで、各言語で統一感のある仕上がりを実現できます。これにより、視覚的に一貫性のある高品質なドキュメントを提供することが可能になります。
インフォトランスでは、多言語DTPに必要な専門知識と高度な技術を備え、40ヵ国以上の現地在住ネイティブスピーカーとの連携により、翻訳後のドキュメントの品質を高く保ちます。さらに、翻訳からDTP、印刷まで一貫対応し、効率的で高品質な成果物を実現します。
翻訳後のDTPをご検討中の方は、ぜひ一度インフォトランスまでご相談ください。